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映画のCG制作会社「フォース・クリエイティブ・パーティー」 Jan 17, 2017


映画の
CG制作会社「フォース・クリエイティブ・パーティー」

 

去年公開した『隻眼の虎』は、予想より客入りはよくなかったが(約176万人動員)、リアルなトラのCG(Computer Graphics)で話題を集めた。映画の「ツートップ」の片方であるのトラは、100%CGにより生まれた。毛の動きの自然さはもちろん、表情の演技まで巧みにこなし、「キム・デホ」という人間のような名前のあだ名で呼ばれるくらいだった。韓国映画のVFX(ビジュアルエフェクツ、視覚効)のレベルを一段階アップさせたと評価されるこのトラの生みの親が釜山(プサン)にいるということを知る人は少ないだろう。

 

映画『隻眼の虎』のVFXは、釜山の海雲台区(ヘウンデク)センタムシティにある釜山映像コンテンツ・ポストプロダクション施設「AZワークス(AZ works)」の筆頭株主である「フォース・クリエイティブ・パーティー(4th Creative Party、以下フォースという)」が担当した。韓国最高レベルのVFX会社であるフォースは、AZワークスの持分の88%を買収し、20145月にソウルの江南(カンナム)から釜山へ本社を移転した。

 

事実、これまでAZワークスは浮き沈みが激しかった。 2008年に釜山市が「ワンストップ映画制作」を旗に掲げ国費や市費の312億ウォンを投入して設立したAZワークスは、意欲的なスタートを切った。総面積8236㎡に、試写室、録音室などのポストプロダクションを行える先端施設を整えた。しかし、最初運営を行ったHFR(ハリウッド・フィルム・レコード)がなかなか結果を出せずに退いた後、「ダフィ」「CJシステムズ」が持分を買収したものの、相次ぎ経営から手を引いた。とりわけ、アニメーションの制作を中心に事業が行われ、「映画のポストプロダクション」という設立の目的がぼやけてしまったという指摘もあった。

 

そんなAZワークスが、設立8年ぶりに活気を帯びてきている。ソウルで勢いに乗っていたフォースが、釜山に移転してから一層勢いを増しているからだ。フォースは去年『隻眼の虎』のほかにも、観客動員数1,000万人以上の映画『ベテラン』『華麗なるリベンジ』のVFXを担当した。映画『暗殺』で日本植民地時代の三越デパートの華やかで古風な内部と電車が通る西小門(ソソムン)通りをリアルに再現したのもフォースだった。俳優界に、観客動員数1千万の映画に多数出演したことから「1千万妖精」と呼ばれるオ・ダルスがいれば、映画のVFX分野にはフォースがあると言っても過言ではないだろう。

 

今年もパク・チャヌク監督の『お嬢さん』、ポン・ジュノ監督の『オクジャ』、キム・ソンス監督の『アシュラ』、ハン・ジェリム監督の『ザ・キング』、ホ・ジノ監督の『徳恵主』、チュ・チャンミン監督の『7年の夜』など、2016年の重要な作品の相当数のVFX作業を行った。映画制作の中心地のソウルから釜山へ引っ越してからも、受注量が一向に減っていない。受注量も増え、新たな分野に参入したこともあって、スタッフの数もむしろ、2014年の移転当時の70人から現在170人に増えている。釜山に移転してから、さらに100人も雇用したことになる。

 

これはフォースの「20年の経験の積み重ね」があってのことだった。1996年に前身の「EON」からスタートしたフォースは、これまでおよそ150本の映画のVFXを行った。『オールドボーイ』(2003)、『親切なクムジャさん』(2005)、『クライング・フィスト 泣拳』(2005)、『グエムル-漢江の怪物-(2006)、『渇き。』(2009)、『母なる証明』(2009)、『チョン・ウチ 時空道士』(2009)など、だれもが知っている作品だけを挙げでも、数え切れないほど多い。とりわけ、パク・チャヌク、ポン・ジュノ、チェ・ドンフン、リュ・スンワンなど、韓国映画を代表する監督のメインパートナースタジオとして名が高い。パク・チャヌク監督は『オールド・ボーイ』以来、すべての作品のVFXをフォースに依頼している。

 

フォースのハン・ヨンウ副社長は、「フォースは、アーティスト、すなわち作業スタッフ出身のスーパ―バイザーの力量が優れている。効率的な設計によりセットを最小限に建てることで、作業時間や費用を削減する。また、20年間の経験をもとに、演出チームとのコミュニケーションもスムーズに行う方だ。韓国の映画市場はそれほど大きくなく、制作会社と監督が『検証済み』の会社を引き続き利用する傾向があるため、フォースが段々と良い成績を上げているようだ」と説明している。

フォースはこれから、ハードウェアの枠にとらわれず、「すべてのコンテンツ」に手掛ける予定だ。スクリーンやテレビなど、従来のハードウェアばかりではなく、VR(バーチャル・リアリティ)、メディアファサード、フライング・シアターなど、次世代プラットフォームメディアに上映するすべてのコンテンツを生産するということだ。フォースは去年、アニメーション分野においても意味のある一歩を踏み出した。CJ E&Mと共同制作した幼児・児童向けのテレビシリーズ・アニメーション『ロボットトレイン』シーズン1が、去年SBSテレビ局で放映された。アニメーション制作の経験の豊富なAZワークスの技術と人材がフォースと結びついてシナジー効果を出している。

 

フォースは釜山の映画制作の生態系づくりにも積極的に取り組んでいる。最近、釜山フィルムコミッションと釜山のデジタル映像コンテンツのインフラ構築映画VFX/アニメーション制作分野バーチャル映像コンテンツ産業の活性化のための釜山フィルムコミッション保有機材の割引および技術交流などに協力するという内容の業務提携合意書(MOU)を交わしている。この合意をもとに、釜山フィルムコミッションが産業通商資源部より2年間で8億ウォンの事業費の支援を受ける「デジタル制作トータルパッケージのための専門家能力強化支援プログラム」の教育課程の開発においても主導的な役割を果たした。

 

「ロケーションの都市」にとどまっていた釜山が、次第に映画制作の都市としての姿を整えつつある。映画のポストプロダクション会社のフォースが、釜山への移転以降も引き続き良い成績を上げており、今年の34日の釜山-ロッテ創造映画ファンドが210億ウォンの規模でスタートした。「追い風」に乗って、良い成果を上げることを期待する。

 

_パク・ジョンミン 「国際新聞」文化部記者

 

 

 

ハン・ヨンウ副社長へのインタビュー

ハン・ヨンウ副社長は20145月、フォースがソウルから釜山へ移転するときに会社に合流した。ハン副社長はイ・ジョンヒョン代表と同じく韓国映画のVFXの第1世代のアーティスト出身だ。フォースの前身「EON」の創立メンバーでもある。今年の323日に釜山の海雲台区センタムシティに位置するAZワークスでハン副社長に会い、釜山での経営活動や今後の予定についてうかがった。

 

-AZワークスの持分を買収して釜山へ本社を移転した理由は何でしょう。

 

: AZワークスは、映画のポストプロダクション施設としてスタートしましたが、CJシステムスが運営する間、アニメーション制作会社へとその性格が変わりました。フォースは映画のVFXの領域を越えてアニメーション分野に進出することにも関心があったため、AZワークスの人材や経験を必要としていました。海外進出にもメリットがあるとの判断もありましたね。AZワークスは内部や外部の施設が整っています。ソウルの江南なら、VFX会社がこの程度の大規模な社屋を確保するのはほとんど不可能に近いですね。海外会社が本社を訪問すると、規模そのものに感心します。彼らには釜山だとかソウルだとか、韓国内での地理的な位置は重要ではありません。むしろアジアの会社は釜山国際映画祭(BIFF)が開催される釜山のセンタムシティを非常に身近に感じるのです。

 

-釜山移転以降、ソウルの映画界との緊密さは薄れていませんか。

 

: フォースは、VFXアーティスト出身で役員を構成しています。思い切って釜山に移転したのは、遠くても監督がフォースを求めるであろうという自信があったからです。 現に、釜山に移転してから、スタッフをさらに100人雇用するほど、ビジネスが拡大しました。韓国の映画VFXの歴史に残る映画『隻眼の虎』も釜山で作業を行いました。

 

-釜山移転後、人材の需給に苦労しなかったですか。

 

: 釜山地域の大学にはコンテンツ企画やアニメーションなど、映像コンテンツ制作関連学科が多く、人材を誘致しやすいです。これまでは釜山に働き場がなくソウルに出るはずだった新卒を多く採用しました。中途採用はスーパーバイザーたちの人的ネットワークを使って、ソウルから来てもらいました。ソウルを離れたがらない傾向があり、中途採用者の調達には難しい面があります。しかし、釜山に来たスタッフたちは、とても満足しています。空気もきれいで温かいです。家賃と物価が相対的に安いため、クオリティ・オブ・ライフが高くなりました。保養都市のような雰囲気も素敵です。

 

-『隻眼の虎』の話は避けて通れないですね。

 

: VFXで最も表現しにくいのが動物、なかでも毛の多い動物です。トラを一度でつくれたわけではありません。「凍える牙」(2012)のときはイヌ、その後の作品でオオカミ、ネコなどを作った技術が蓄積して、トラをつくることができました。CGはお客さんを騙す技術ですが、すべてのお客さんがCGのトラだと知っている状況についての懸念もありました。しかし、トラが表情の演技までしているとして「主演賞」の候補に取り上げられるほど、感情豊かに表現されました。最近香港のマーケットでも反応が良かったです。アジアでもこれほどの技術力を持っているスタジオは少数にすぎません。

 

-これからのフォースの目標は何でしょうか。

 

: フォースはアニメーションとニューメディア分野にビジネスを拡大することを計画しています。とりわけ、自社企画のコンテンツを本格的に制作する予定です。去年のテレビアニメーション『ロボットトレイン』シーズン1を共同制作し、今シーズン2を準備しています。自社企画のアニメーションも2本あります。『アイアンマン』のようにVFXの分量が多い映画を、海外との合作で制作する計画も持っています。VFX技術はすでに確保しており、良い監督とも緊密な関係を維持しています。中国市場、中国資本と合作すれば十分可能性のあるプロジェクトだと思っています。こうして自社制作の映画やアニメーションを作るとき、釜山-ロッテ創造映画ファンドの投資を受けられれば、大きな力になると思います。

 

出所_釜山フィルムコミッション『映画釜山』 Vol.17 (通巻第57)